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↑笑ゥせぇるすまん第八十四話のリンクです。(期間限定)
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笑ゥせぇるすまん(3) (中公文庫コミック版) [ 藤子不二雄A ]
- 女教皇がよく分かる
- 女教皇のキーワードに惑わされなくなる
- 女教皇の読み方の幅が広がる
女教皇のデータ
生命の木:ケテル(第一動因)とティファレト(太陽)を繋ぐパス13
ヘブライ文字:ギメル(ラクダ)
占星術対応:月
ブログの補足情報
赤字は・・・ポジティブな側面
青字は・・・ネガティブな側面
女教皇 1. 「画家が画家のために守らねばならないこと」正位置
主人公の画家がビルの中に一本だけあるケヤキの木を描いていると
そこに、ケヤキを切ってビルを建てたい地主とビルの建設の業者がやってきて木の測量をしようとする
そこで、初めて画家はこのケヤキが切られることを知る
画家はそれに驚き、怒り、地主と業者を追い返す
彼はこの土地に生まれ、まだ自然豊かだった頃を知り、今までずっとこの景色を絵に描いてきた
昨今の開発ブームで、ケヤキの木が切られてしまうとこの街の自然だけでなく
自分の大事なもの、かけがえないの無いものも失われていくのだろうなと思いながらも
何もできずにいた事を喪黒に話す
喪黒は「木の上に住んで籠城し、地主や行政に抵抗してみたらどうか?」と提案する
画家はすんなりその提案に乗り、その日の夜から木の上に住み始める
女教皇 2. 「守らなきゃいけないものって?」
木の上に住み始めて数日経った時、喪黒は画家の事が載っている新聞を持ってくる
その辺りから画家はケヤキの木のことでインタビューを受けたり、メディアへの露出が増える
おかげで絵が売れ、個展を開くまでになり、さらにはテレビの特集を組まれるようになる
そうこうしてお金を持つようになった画家は贅沢を覚え、ていたらくになっていく
そうなり始めた時、喪黒が画家に「初心を忘れていませんか?」と忠告をしにくる
画家は「もちろん!ケヤキを愛しているので忘れてないし、守るために戦う!」と喪黒に宣言する
女教皇 3.「大事なものがすり替えられてしまう」逆位置
しばらくして、画家は新聞でケヤキの木が天然記念物となるかもしれないという記事を見て喜んでいると(うっすらともう木の上の生活は嫌だと思っている)
例の地主が画家の元を訪れる
その地主は時の人となった画家のことを「先生」と呼び、交渉を始める
このケヤキの木を切らせてくれたら
先生の身の回りの一才合切を面倒見るという夢のような提案と共に
先生が絵描きではなく、木守りをしていては世界の美術界にとって良くない!!!
と、上手に煽てる
画家の心は揺さぶられる
最後に、木を切った後に建てるビルの壁画を先生が描いたケヤキの絵にすれば
ケヤキと先生は永遠になるでしょう。
と言って、笑顔で地主は帰っていく
次の場面では、雨と共に落ちていくケヤキの葉を見ながら
自分の心変わりを打ち消すかのように
「絵になれば、ケヤキは永遠だ」と宣って
ケヤキの木と、この木を守ることからハシゴを下ろす
が、そこには喪黒が待っていて・・・・
この画家、最初は確かに心からこのケヤキを守りたいと感じたのだろう
実際のケヤキの木というよりも、自分の心にある思い出が失われていく寂しさ
人間の心の状況に適応していく機能
開発によって緑が減らされていくことは嫌と思いつつも、目の前の状況に慣れていく
それがある種、心を守る方法でもあった
しかし、それがついに1→0になる時、心はザラついた
まだ木は有るというのに慣れた心が、木が無くなるという状況に慣れてないので反応する
これは、逆も然りで今まで無かったところに木を植えてたとしても、心はザラつく
結果的には彼が贅沢でていたらくになったのが、物語の中では悪だったが
心は周りに影響を受ける
という性質を知っていれば、同情できなくもない
女教皇のまとめ. 「守らないといけないものは守らないといけない」
女教皇は絶対に守らないといけない事があるというカードだが、
この回では守る事ができなかった…..
人だけでなく、この世に生まれてくる生命は
結局どこから来て、どこへいくのか分からないままに生きる
人間がそれぞれがどう”思う”、何を”信じる”というのは一旦傍に置いておいて
分からないままに生きる
この画家だって、何故日本人のなのか?男なのか?五体満足なのか?昔を懐かしむ心持つのように生まれたのか?は
分からないまま生まれた
起点も終点も不明瞭なままなのに、その過程だけがはっきりしているなんてことはあるんだろうか?
画家含め、この世に生を受けた者たちに少なくとも必要なのは生きるということ
これ以上考えたくともわかる事はないかもしれない
何故なら、考えるのは特定の生命体しかしないし
仮に生命力以外に必要なことが分かったとて、そんなことさえも考えないモノたちにとって
ソレが必要か否か?知る術がない、人間が勝手に定義などを加えて”分かったと看做す”しかない
少なくとも無知な自分からすると不可知なことだろう
売れてない画家は自分の心が満たされる、心安らぐ居場所を探していた
すでに売れていない画家ということで社会からの満足した居場所を与えてもらえてない
そんな中、ケヤキが切られてしまうとなると
過去の居場所も、現在の居場所も失うことになる
この時はまだ画家の中に確かな線引きがあった
しかし、自分の突飛な行動により
周囲の環境はガラリと変わってしまい
確かに引かれていた大事な一線を越えてしまう
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